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PEACE MAKER鐵 (5) (BLADE COMICS)PEACE MAKER鐵 (4) (BLADE COMICS)PEACE MAKER鐵(3) 限定版
PEACE MAKER鐵
既刊1〜5巻
黒乃奈々絵


人気のコミック。しかして寂しいことに既刊5巻が出たところで休載中。
休載中の上に、新撰組異聞(いもん)PEACE MAKER を読んでいないこともあり、わからないとこだらけである。


ピースメーカーと呼ばれた父を持つ兄弟の過去。坂本龍馬を暗殺した非常に弟ににた存在は誰か。父はなぜ死んだか。吉田松陰は彼らにとってどういう存在だったのか。なぜ新撰組に入ったのか。・・・そもそもこの兄弟、新撰組での地位はまだ低くて登場もそう多くない。・・
書き上げてキリがない。


でも、アニメ化も手伝ってか絶大な人気。
何故かは、BLっぽくしてたり、話が過去の暗い因縁にまつわるもの。と思われるものを抱えていたり、特殊能力を持っている登場人物がいることだったり・・それは個々の思いがあるから一つにくくることは出来ない。

が、作者がおそらく新撰組に対して詳しくて、思うところがたくさんある人なのだろうか。
新撰組の有名どころの人物像が、自己を確立してて立場をわきまえている。
別にちゃらんぽらんでも、それはそれでカッコいいからいいんだけど、
例えば山南のクダリ。
山南も土方も自分は何者なのかわきまえていてその上で新撰組に居るから、そうしてそれを恐ろしいほど貫き通すから、新撰組に居られないことはただ「さようなら」ではなく、人間として抵抗は見せてわかってもらおうともするけど、この世での居場所もなくなることだとわきまえている。だから死ぬ。
っていう
(ことばは忘れちゃったけど、旅のだとか、道を外れるのだとか、出離のようなことだったと思うけど・・に共通する意味なんだけど)
のを、とてもよくかけていると思う。
この山南だったり土方だったりするキャラクターが自分を善く貫くのでキャラとして際立ってカッコいいんだけど、その結果譲り合いさえすれば、起きなくてもいいのに起きた悲劇は一層悲しく感じもして、とても面白い。

この辺も人気の秘密だったりもするんだろうか。
でも、こういう強いキャラクター揃いの幕末。に加えて新撰組。そうしてダークサイド、過去の複雑な因縁。特殊能力。を幕末〜維新の激動の時代背景に乗っけて描くというのは描き甲斐もあるんだろうけど、難しくもあるのだろうな〜と思ってしまった。