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山本英夫
ホムンクルス
既刊1〜5巻
ホムンクルス 4 (BIG SPIRITS COMICS)ホムンクルス 5 (BIG SPIRITS COMICS)

またまた連載中のコミック。

話はこれからとも取れるし、山場なのかもしれない。ようやくホムンクルスの意味がわかったところで、どうするのか。というところ。

これから出てくる登場人物がどういったものを持っていてそれを主人公の名越たちにどう影響するのかとても気になる。

主人公名越は自分にすらうそをついてしまう男。

自分でもなぜそういう風にするのか、いうのかわからなくて、要するにどこに居るべきかわからない。そうしてホームレス。

あるとき医大生の伊藤学と名乗る男から頭蓋骨に穴をあける、トレパネーションをして第六感が芽生えるかどうか調べたいといわれる。

この男、とても、人の傾向を見抜くのが上手な不思議な男。

もちろん名越の癖とか傾向も見抜いているし、ホームレスでお金がないのも見抜いても居る。

そんなこんなで手術を受けた名越はある人間がへんな風に見えてしまう→それをここでは感覚ホムンクルスと呼んでいるのだが。

例えば冷たい水の入ったコップを持って冷たいと感じるのは脳である。という風に脳のなかには脳内で感じ取ったことなのに「五感」で感じ取ったものだよ。とする場所があり、つまりは脳内に五感があって、それを感じ取る人間の身体があるのと同じということ。

だからホムンクルスを脳内の小人と呼ぶこともあるらしい。

五感で感じ取って情報収集してゆくと脳の中では「記憶」にして蓄えるという作業が行われるのだが、感覚を記憶にすると、たとえばつらい過去とか自分の弱さというもののような傷とか感情・・・「歪み」とここで呼ばれているもの・・だって蓄積させてゆくわけで、それを名越が立体化させてへんな風に=異形に見えてしまう=感覚ホムンクルスということである。

でもってそれは名越手術によって開花した感覚で、もちろん、そう名越に見られた人は、歪みを内包させて、行動も歪んで生きている。

がそれは、歪んで見える名越にもそういう風に映す事の出来る歪みがあるということで名越の歪みも同時に表出させる。



書いていくうちに余計わからなくなってしまった・・がそういうことです。

名越の歪みも出てくるのだから名越という人間が歪みを正してゆく話なんだとおもうのだけど、そこは山本英夫

ただじゃ話は始まらないし進まないし終わらない。伊藤は水伊藤が気になった女の子は砂。77人指を詰めさせたヤクザの親分は硬いもので固められたロボット。なんて、見え方が山本英夫

というわけで非常に先が気になっている。