村山由佳天使の卵って本が漫画になったのがあって読んだけど、一度村山由佳の本を読んだ時に思った感じより、軽い感じに思えた。
多分、相手の気持ちを思いやって悩むって言うのが多いのだけど、これはなんかストーリー重視で。
でもまたその辺が漫画では難しいところなんだということだと思う。
ノローグ増えるし、当然文字も増えるし。コマも難しくなってくるし。
でも、多分本で読むともっと・・なんていう風に思いながら読む「粗筋」的なものとしては良い・・っていうかいまよくやってる漫画のアニメ化とかと同じ効果としてはとてもいいもんだと思いました。


でも心情をお互い吐き出して相手が自分のすべてで、わかろうと努力してでも出来なくって感情を顕にしてみる。のようなものは、切なくて好きな人とかそういうので悩んだことのある人にはたまらない魅力のなのだが、ストーリーとしてはこう、流れずそこでとどまっただけのものになってしまうんだな。と思った。


それからもう一つ。
漫画にして、本の時に発見できなかったのは漫画にするとこの人の作品に深みのようなもの
が増すということ。
それに、話が、お互いの思ったこと、相手に元気を出してもらえるように、また相手の深い心の傷を、抱え込まないで出させてあげれるように吐き出しながら進んではいて、それが主人公視点で進んではいるけど決して相手が主人公のものになっていない。
主人公視点なんだけど2人の関係は平行線を辿ったままで。最後に死んだ彼女をスケッチした絵をみながらつぶやくんだけどこれだって、主人公は聞いてもらえない彼女に話しかけているということに取れるのでやっぱりおなじ。
この辺が多分原作より漫画になったことでとってもよくわかるようになったかなぁと勝手ながら思う。