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ハシモト式古典入門―これで古典がよくわかる (ゴマブックス)

ハシモト式古典入門―これで古典がよくわかる (ゴマブックス)

前のときに備忘記録として書いた本・・が有ったけど結局後回しになってしまった。


まぁいいけど。


というわけで久々。本当に何年ぶりなんだろう。ハシモト
わたしの本を読む姿勢には大きく分けて2タイプあって、その1つが参考書型であるのだけど、これはそのタイプ。
文字から、そうしてその時代背景から、それぞれの古典が違って見えるようになる。
目合う。無常。縁起。三種の神器って本当にあったのね♡・・あと源頼朝の死因(こないだから言ってる。ふふ)
じぶんてな〜んにも知らなかったのね。ってわかっておもしろかった。


相変わらずこの人の高いところから見下ろす書き方は何年経っても同じ。
ただ、この本は、タイトルや、最後の章で橋本が触れていることからも判るように、確かに受験生に、というか高校生辺り、もしくはこれから古典に触れてみたい。という人には良いと思ったので、書き方以外の部分で、もしかしたら、昔のイメージより橋本が見下ろす位置が低くなっているともいえると思う。(へんな書きかただけど)


本書はその名のとおり古典の入門編であるのだけど、だからといって教科書のように古典の作品の切れ端が並んでそれを訳しなさい。文法を考えなさい。なんていうものではない。
確かに作品の最初の部分は並んでいる。
でも、それは、この作品が古典の紹介を、日本語の文字の、表現の仕方の変遷から辿ってゆこうとしたからである。
日本という国は歴史を国の事業として編纂させている割に日本の文字がなくて、当時外国語である漢字を無理に日本語に置き換えていて、そのことがまず第一に古典を難解にしているという。
さらに片仮名や平仮名が使われているということはどういうことなのかなど説明し、源氏物語がひらがなだからあの表現が出来るということ、漢字で表現することは難しいなど、それぞれの文字の特徴などにも触れている。


わたしとしては昔から引っかかっていることもあったのでどうしても、
例えば伊勢物語のような歌物語のウタの意味、今昔物語の欠字の意味なども是非是非、その得意とするところの桃尻語で「サワリ」だけでもやってほしかったとこだけど、入門編なので、その辺はいいかぁ〜。
まぁ「推して知るべし」なんだろう。