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野ブタ。をプロデュース

野ブタ。をプロデュース

う〜む。
ミイラ取りがミイラじゃないけど、嫌われ者の信太(野ブタ)をプロデュースして人気者にしたはいいけど今度は自分が、嫌われ者になって、結局、リセットしてしまいました。という話。
主人公は学校で人気者として過ごしてきたんだけど、それは実は自分は孤独になるのがいやでみんなと仲良くしたいから、着ぐるみを着るように自分をソレまでずっとプロデュースし続けて、本音を本質を隠していた。ところが友達を助けなかったことから「おまえ、なんかよく、わからないところあった」とか散々な見方されるようになって行く。


でもってそこには何故着ぐるみを着なくっちゃなんないのかっていう理由なんかないんだよもう。御託も理屈もへったくれもないの。
着なくっちゃ即野ブタだもん。な世界が広がってるんだよね。
そうして嫌われてリセットしちゃう間には
本当は自分らしく生きなきゃ。なんてわかっているんだけど出来ない自分がいて、だからみんなから人気者として見られる方向に・・意味もなく自分を持っていって・・偶然うまく行っているだけなんだよね。という、もしかしたら明日オレは野ブタなのかも・・なんていう苦労や苦悩のようなものも読み取れる・・うっすらと。
うっすらと。っていうところもいいのだよ。重くないもん。だからみんなサクサクって読めるしね。


最後に別な学校に行っちゃうってことから着ぐるみがまた、別な場所で繰り返されようとしているところで終わる。
でも、それがその広がる世界が深〜いものなんだということと、またやり直しできるのだよ。とこの作品を重くなくしているようのもの両方を思ってしまって、よくかけているのだこの作品は。
面白いのだそういうとこが、旨くって。