黒い春 (幻冬舎文庫)
山田宗樹 黒い春

春になると冬に跳んだ胞子が体内という異種の中で芽吹いて身体に悪さをする。芽吹かれた人間は黒い液体をはいて死ぬ。そんな病気なので黒手病といい、だから黒い春なんだろうけど、そんな病気に立ち向かう研究者や医師のお話。
でも、正直なにが言いたいのかわからない。
病気に打ち克とうと決意させあらたな一歩を踏み出そうとさせた。って事なんだろうケド、黒手病という伝染病の恐怖をストーリーとして展開していきながらこちらの方に重きを置いているという割合。
伝染病的に考えると、飯守という主人公の一人の妻の雪子がこの病気に、本当に個人的な恨みの報復でもって罹ってしまい死ぬんだけど、その動向になかまが一喜一憂してみたりとか、どうしてもしみったれていると思えてしまう。
松子の延長としては面白いのだけども。読み手としてのあたしはどうしても伝染病の恐怖と小野妹子という歴史上の人物との関係について、内田先生辺りとは違うストーリー展開になってきたあたりで、恐怖の胞子をあたしにも降らして欲しいと思ってしまうんだよ。

久々カテゴリーにはめる。
またまた石鹸使用してみた
なるせのせおと  ねば塾
確かあたしがこの手の石鹸を使い出したときに、ここのながひょろい石鹸があって話題になっていたのを思い出して買ってみた。
そうだなぁー普通です。悪くもない。個人的にはやっぱり、煎茶せっけん。がとてもよい洗い上がりなのでこっちの方が感じがすきだけど、だからといってオリーブ石鹸ほど洗浄力があるわけではなくてそこそこよいです。値段が本当に安くってそれでこれなんだから、しかもでかい。○とか☆としては3つ以上は必ずつくと思うな。

今日は歯医者へ。
歯が心配で受診。しかも強行した。ので家から離れてても今日予約の取れるところに。と思ったらやっぱりちょっとは離れていた。けど、心配には至らず、逆にほめられてしまったし、何故そう思うに至ったのかという理由もきちんと教えてくれた。安心。
先生、かっけーかったけど、おしゃべりが・・・。お子様ばっかり診てるからかなぁ。
結構時間がかかったけど、適当に選んだのに、良い歯医者に当たったのかもしれない。

アマデウス

観る。
それが前にも書いたけど偶然借りれたわけで。
もう今回見るまでに何度も見ているんだけど、何度観ても面白い。でも実はどこが面白いのか・・というとあまりよくわからないんだけど、適度に音楽が入り、エピソードが入り、ミステリー仕立てであり・・と、事実は誰にもわからないところで観ていて飽きさせないところなんだと思う。
アマデウス [DVD]ついでにディレクターかなんかの音声入りバージョンが有り、面白そうだったからそっちもみたらやはり、モーツァルトについて知っていることは詳しそうで、エピソードも知った上であの映画を作ったのだと思った。
そういえば、そこで語られてたのだが、モーツァルトは売春宿の2階に住んでいて、そこの女性と親しくなって性病を(結局モーツァルトはこの治療薬のせいでなくなったとのことだったが)うつされて、同時期に、貴族の愛人と親しくなってこれをうつし、その貴族が愛人からうつり、この貴族はその後この愛人からべつな愛人にかわり、その女性にうつし、そうしてその女性だったか何人か経てだったか忘れたが、この性病はベートーベンにうつったらしい。
結果、この売春宿の女性の性病のせいで、2人の有名な音楽家が死んだという有名なエピソードとして今に伝わっているらしい。

今日も読書敢行

薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木 (集英社文庫)江國香織「薔薇の木 枇杷の木 檸檬の木」
タイトルと表紙が気に入る。しかも短編ではないので初めて読むにはいいかもと思って読んでみた。
まずたくさんの登場人物が出てきて、それも、映画のシーン変わりのようにこう、自然に変わってきて戸惑う。でも気にせず読み進めてゆくと、たくさんの人物の恋愛模様が描かれているのでどれかの形態に集中して目が行ってしまっている自分に気付く(ふふ
でもって、この人の作品のキーワードとしては「誰かを好きになったからといって夫を嫌いになるわけではない。でももう二度と夫に男性的な魅力は感じられないと思う。」って感じかなぁと思う。


自分個人は自分個人でありたいという気持ちがはっきりしてて、例えばその人のことを考えている時でも、全然違うことをしている瞬間だったり、語気を強めたからといって喧嘩するでもないし、相手に溺れようとしない。要は相手に深く関わらない。
登場人物は段々いろんな切って捨てられないことを抱えながら決断してゆく。陶子と慎一との関係、友達のれいこや妹の草子みんなそれぞれの思いを胸に抱えて、抱えたまま新しいことに踏み出す。
つまり、自分が自分であるために、物事に執着したり、白黒を無理につけようとしないというか。・・
そしてそれは、陶子は確か慎一とどうして関係を進めたかというと「あいたかった」と言われ強く抱きしめられるのが自分が必要とされているからと思うからだ。としているんだけど、自分の夫の水沼との居やすい距離を置いた関係も夫婦として必要だとも思っているに違いなくて、思いを手放せず抱えるというより、どちらかというと、まぁ自分で在りたい。というのはいいとして、その時の自分ではなく、その足跡と共に真の自分を追及していくっていうことなんだと思う。
いろんな相手との関係が自分を容どるジグソーパズルのピースになっているっていう。。


逆にいうと、独占しない。自分に素直である。
不倫が辛いのは多分自分に素直な分、独占できない事に対して苛立ちを感じるからということになるのか。そうすると、不倫を長く続けていける人っていうのは恋愛に置き換えてこういうふうにかんがえれる人なのか・・とかぜんぜんちが〜う方向にモノを考えておりました。(はは


ということで、はて100の100冊に福井晴敏亡国のイージスを推した。
でもって去年の3月に書いたものをそのまま乗せることにした。
考えも変わっていないし。

いかせんべい

最近のお気に入りがある。
いかせんべい。
すんごく美味しいの。
南部せんべいのへこんだ部分に、さきいかが細かく散りばめられてる。という風な代物。
封を切るとさきいかの匂いがちょっとだけしたりして。
知り合いは飼っている犬も好きだとか言っていましたが・・
っていうか南部せんべいと裂きイカの組み合わせってとっても美味。個人的にはこのいかせんべいと落花生のせんべいがすきなんだけど、要するにせんべいも美味しいのだと思う。
出会ってよかった(実は短期間にリピーターである)。
南部せんべいって身近には小さいころから普通にあるんだけど、歴史があり、保存食とかお祝いのお皿、はて又鍋の具としても食されていたらしい。せんべいを食べながら食文化も学んだ気になってしまった。


ところでモーツアルトが生誕250年だという。
そんなつもりでは、というよりわからなかったので偶然、アマデウスを観ようと思いレンタル。
なんかいい曲はないかなぁ・・って言ってもおそらく全部有名なんだろうし、超有名どころを集めたCDも有名すぎるので、なんかこう、毛色の違うCDはないだろうか・・と思う。


そうそう。東野先生が漸く直木賞だそうで容疑者Xの献身
真保先生を恨んだとか書かれたり、いろんなところで賞が欲しいとおっしゃっていただけに悲願の受賞だったのではないですかね。
ブログをかかれた方も多くて自分も書いたはずだけど、やっぱり、あたしとしては、最後のあの終わり方・・自首を友達が勧めるのは気になる。
自首を勧めるのは、別な小説で使うカセにしたらどうですか。と思うのだ。
それがなくてもこの作品、論理的な人物同士のある意味ぶつかり合いというミステリ仕立て自体はなかなか面白かったもの。
でも、ミステリに悲哀を絡めると、やっぱ火サスなんだもん。あたしの図式としては。
前の韓国映画Hじゃないけど弱まるのミステリが。
でも、女性を絡めて、情を設け、そこに主人公がはまって行く事で、主人公が「計算」出来なかった部分を作り出して、だからなんて人間は愚かなんだ。って、ここがそういう意味なら東野式では、結構観られるパターンではあるのだ。
あたし的には、どうせやるんなら白夜行式に最後までこの女に気付かせず、女はこの男のことを捨てて生きて欲しかったと思うんだけども・・


今日はとっても冷静さを欠いた日であった。
人間疲れているとなんだか良くないことを考えるようで、そういう点で失敗は明日の肥やしにして早く寝て明日も明後日も明々後日も頑張りまっしょい

なんだか・・

読書敢行
六本木聖者伝説〈魔都委員会篇〉 (双葉文庫)六本木聖者伝説 (不死王篇) (双葉文庫)
大沢在昌『六本木聖者伝説』
ええと、要するに回ってきました。
大沢作品としては強いが、アウトロー的な性格というか性質の少ない人物が主人公である方の作品。
でも、あたしとしてはモテモテのかっけぇー男の子が御曹司で、しかも極秘プロジェクトなのに仲間がみんな強いのでみんな力を合わせて闘おうとするし、その男の子が怪我はするけど深手を負わないのは面白くないのだ。
あたしにコレを貸してくれた人は一言「漫画だ」って言ってたけど、新宿のニューナンブを愛用している刑事は強くて一人で頑張っちゃうけど、仲間はほとんど居ないし。
身体をナイスバディの愛人に換えられた凄腕の婦人警官だって、人に言えないので困難をほぼ一人で乗り越えようとするし。あとサイボーグの女の子もそうだったし、アウトローの刑事もそうだったなぁ(考えると結構読んでいる。)
要するになんだか登場人物の精神的な強さというか踏ん張りどころが少ないのが寂しかったのだった。(御曹司だし)


それに対して
血塗られた神話 (講談社文庫)
新堂冬樹『血塗られた神話』
新堂冬樹の作品もそう考えると読んでいる部類に入るけどこの人の作品で特徴的なのは食べ物に対する表現。
吐き気がしそうな胃に食べ物を押し込んだとか、二日酔いで具合が悪くてしょうがないのに食べたとか、送られてきた人間の肉にゴキブリがたかっていたのを観て食べたものを全部戻したとか、なんだか食べ物がまずそうで、そうではない食べ物に対するシーンでも、後々壮絶な死に方をする男と入って食べたりするとか、食べることの原点は味わうではない。と考えてしまえるようなのだ。
この作品がデビュー作とは思えないほど、読み応えがあるのだけど、壮絶さはこの後の作品がすごい。
それにミステリー仕立てで最後に思わぬところから主人公をねらおうとした奴が出てくるんだけど、それがとってもあっけない人物であっけなく終わる。犯人探しというよりむしろその背後の関係とか主人公がみみっちいと思いながらも追っている女性に対して重きが置かれているんだけどこの辺もこの後の作品の方が濃いの。
やっぱり新堂冬樹の原点という意味ではデビュー作っていってもいい作品だといえる。
そうして・・
(まだ読んだよ)


あと仕事関係のパンフレットをちょこっと読み。
のだめカンタービレ(14) (KC KISS)
二ノ宮知子 『のだめカンタービレ』 14巻
のだめの周辺がまた面白くなってきそうなので次が楽しみ。
千秋センパイ好きなんだけどやっぱり、のだめに頑張ってほしいもの。
(黒木くんも千秋センパイも変態の森に今後ふか〜く入っていくともっと面白いんだけど)フランス編もいいけど早く日本編にならないかなぁ。でも、話の筋上日本編に行くということは学校を出るということで、そうなるとのだめは独り立ちしなくちゃなんないって事でどうなっちゃうんだろう(ぎゃほ



ところでbyond the sea が自動車のCFで流れてて、この曲はスタンダードな曲なんだけど、歌っているのは絶対ボビー・コールドウェルだと思って探したら歌っていたのねやっぱり。
ブルー・コンディションこの人の声はなんだか耳に心地よくっていいのです。
もしかしてAORが好きなのかもと思って聴いてもみるんだけど、たしかにTOTOもクリストファークロスもマンハッタントランスファーも好きだけど、これほどではないような気がする。
そして、なぜか本当にへんだけどHeart Of Mineを聞くとああワイキキビーチねと思ってしまうんだけどこれは、AORといわれるミュージシャンの人の曲を集めたジャケットから考えると、突拍子もない発想でもないか・・


それから本といえば、そういえば、ハチクロ読んだんだ。。
あんまり良く良さがわかりませんでした。全員が片思いというのはアニメのこの作品の触れ込みであったけど、どっちかって言うとそこに重きが置かれているというより、それこそ解決をしたり裁いてゆくことなく、誰ともなく保留をして溜まる(貯まるではない)日々の姿ハチミツとクローバー 7 (クイーンズコミックス)なんだよな。
最新刊ぐらいで漸く誰かが抜けようとしてたけどこの作品の筋から行くとちょっと違うような気もするし。
やっぱり、人物が人物の思いだけを吐いて溜めるという性格の作品だとストーリーの展開が遅いというかないということなんだよな。でもそこが面白いとか感じると面白いんだよねぇ